Concept

地域の人材や魅力が重なり、
一つ上の未来が芽吹く場所へ。

人口減少や気候変動などの様々な課題が山積する時代において、北海道はその課題解決の可能性に満ちた大地と言えます。持続可能なWell-being社会を目指すうえで、地域を元気にする北海道モデルを世界に発信したい、そんな思いを持って、「上廣北海道地域共創部門(X-UP)」がここ北海道大学に設置されました。部門の愛称である「X-UP(クロスアップ)」には、未知数の「Xエックス」をクロスと読ませることで、北海道が持つ可能性・人材・魅力を重ね合わせ、成長/Grow-Upや輝き/Light-Upなどの様々なUPを生み、一つ上の未来を実現していくんだという強い願いを込めました。そして、“ふるさとがそれぞれの色で輝く北海道”を実現するため、地域からリーダー候補生を招き、地域共創のプロジェクト実践やリーダー学習を通じて、“次代の地域リーダーが芽吹く場所”を目指します。「X-UPが何かやっているぞ」「次はどんなリーダーが生まれるんだ」と、北海道の皆様に期待していただけるように、私たちX-UPは活動してまいります。

Vision

私たちの目指すビジョン=実現したい未来は、“ふるさとがそれぞれの色で輝く北海道”です。人口増加を前提とした時代から、人口減少下を生き抜く時代への大きなシフトを余儀なくされるなか、恵まれた再生可能エネルギーや観光資源・食料生産といった北海道の特色を活かして、それぞれのふるさとがそれぞれの色で輝く未来を実現したい。北海道で生まれ育ったひとりひとりが「ここには何も無いから」と諦めなくてもいい、自信を持って「ここが私のふるさとです」と言える“ふるさとデバイドのない北海道”を地域と共に作り、世界に発信していける未来に向けて、私たちは活動していきます。

Mission

ビジョン実現のために私たちが挑むミッション=使命は、“次代の地域リーダーが芽吹く場所”となることです。なぜなら、私たちの目指すビジョンの実現には、ふるさとで一緒にたたかう仲間・チームが必要であり、チームにはその触媒となるリーダーの存在が不可欠だからです。「早く行きたければ、一人で行け。遠くへ行きたければ、みんなで行け」という諺にあるように、輝くふるさとという大きなビジョンに向かうため、一緒に取り組む仲間が集うリーダーを育成するため、北海道大学の結集知とふるさとの魅力・活力を織り合わせて、次代の地域リーダーが芽吹く場所を目指します。

Message

まちは変わる、未来がひらく
次世代リーダーを北海道大学から。

北海道大学GX先導研究センター長
大学院工学研究院長・工学部長
副学長

幅崎 浩樹

いま、北海道に必要なのは、さまざまな地域課題を解決しながら、未来を切りひらいていく若い力です。それぞれの地域で、仲間とともにまちづくりを担う「地域リーダー」を育成するため、北海道大学は、「上廣北海道地域共創部門(X-UP)」を立ち上げました。
当部門を置いたのは、「北海道大学GX先導研究センター」。ここでは、自治体や企業と連携しながら、北海道をGXのモデル地域として発展させるべく活動しています。
北海道の豊かな自然を資源とした再生可能エネルギーをうまく活用すると、「エネルギーの地産地消」が実現するかもしれません。そこから新しい産業が生まれ、人が集まり、若者たちが地元に留まり、まちが元気になっていく——。このとき重要なのは、GX産業を地域に定着させること。そのためには、あらゆる角度からまちを見つめ、「どんなまちにしたいのか」をしっかりと考え、まちの未来図を描き、いろいろな人を巻き込み、理想のまちをつくっていかなければなりません。そのときに欠かせないのが、「地域リーダー」なのです。
当部門は、地域リーダー候補者が、道内外でのフィールド研究を重ねてきた研究者から学び、ともに考え、地域課題の解決に取り組む拠点です。北海道大学創基150周年を迎える2026年の4月1日に本学で新たに幕を開けた、私たちの挑戦にご期待ください。

自治体とともに、ひとを育てる
新しいまちづくりは工学部から。

地域リーダーを育成するという使命を帯びた「上廣北海道地域共創部門(X-UP)」が、ほかでもない工学部に設立されました。ここに大きな意味があると、私は思っています。
工学とは、科学の知識を使って、社会に役立つ仕組みや環境をつくる学問です。そのなかでも、インフラを扱う「土木工学」、建物を扱う「建築学」、衛生や環境を扱う「環境工学」など、「環境社会工学系」と呼ばれる学問は、私たちの日常生活と密接に関係しているため、まちをフィールドに数多くの研究が行われてきました。
我々研究者は、新たな知見を得るために地域に入って研究します。仮説を立て、工学的手法により立証し、例えば私の専門で言えば、交通の発展に資する知見が得られたとき、フィールド研究は意味あるものになります。その成果を用いて、自治体が実情により即した計画策定や地域運営ができるようになることで、私たちの研究が社会に貢献していきます。
研究者は、自治体の委員会や職員向け研修などに招かれる機会が多く、地域の人材育成にたずさわることは珍しくありません。しかし、ひとつのプロジェクトとして、じっくりと時間をかけて、まちづくりの担い手を育成するという当部門の取り組みは、おそらく北海道初でしょう。北海道大学がもつ様々な知見や経験、ネットワークを駆使して、「地域のために本当にいいことは何か」を考え、行動できる地域リーダーを育てるため、一歩ずつ進んでまいります。

北海道大学GX先導研究センター
上廣北海道地域共創部門(X-UP) 部門長
大学院工学研究院 教授

岸 邦宏

現場の壁を突き抜ける
地域リーダーの芽吹く場所。

北海道大学GX先導研究センター
上廣北海道地域共創部門(X-UP) 専任チームリーダー
大学院工学研究院 特任准教授

竹口 祐二

自治体のみなさんとお付き合いしていると「前例がないからできないかもしれない」「関係者の説得は無理そうだ」と諦めているケースを散見します。地域の未来を背負っているので無鉄砲はできませんし、漠然とした不安が必ずしも間違っているとは思いません。しかし、解決策があるのに、根拠を探ることなく、実在するかわからない「見えない壁」に立ち止まってしまうのは非常にもったいなく感じます。
私の経験上、地域がこの見えない壁を突き抜けるためには、部署や組織といった立場を超えて志を一つにするチームの存在が重要です。そしてこのチームをひとつにする「触媒」の役割を果たすのが地域リーダーという存在だと考えています。
上廣北海道地域共創部門(X-UP)は、こうした地域リーダーを育成していくためにその候補者を地域から受け入れ、リーダーに必要な資質・スキルを育成する場として発足しました。北海道大学の専門知を活かして資質を磨く「ラボ・アクティビティー」、現場活動を通じてプロジェクト推進能力を培う「フィールド・アクティビティー」、リーダー育成手法を形式知化する「リーダーシップ・リフレクション」を活動の柱としてリーダー育成に挑戦します。
部門最初のリーダー候補生は、当別町と奈井江町から来ていただきました。彼らの視野が広がり、視座が高まり、地域と一緒に見えない壁を突き抜ける次代のリーダーとなり、さらにその次のリーダーたちが芽吹いていく。そんな拠点を目指して、邁進してまいります。

X-UP Member